「青春18きっぷ」で山科(京都府)から鳥栖(佐賀県)へ観光しながら行く

国内旅行

岩国~下関

翌朝、全国旅行支援のクーポン(旅々やまぐち割プラス)を使い、駅のセブンイレブンで朝食を調達。

本来列車がない時間にホームに入るも、遅延の接続待ちで山陽本線、岩徳線どちらもホームに停まっていました。ラッキー。

山陽本線を選んだけど、岩徳線の方に乗っておけばよかったかも。徳山で接続待ちをするので、どっちに乗っても後の旅程に影響しません。昔の名残の無駄に長いホームが見たかった。

なお、岩国には有名な錦帯橋がありますが、行ったことがあるので今回はスルー。

乗った車両はおなじみの黄色一色のやつ。すれ違った岩国行きも黄色一色。

山陽本線の黄色の電車

年代物の車両ですが転換クロスシート搭載なので快適です。徳山あたりまでは通勤通学客で結構混んでいたけど途中から空いたので座れました。

山陽本線の黄色い電車の車内

今回はモーターが搭載されていない車両に乗ったので比較的静かでした。この列車は乗換なしで下関まで連れて行ってくれるので楽ちん。

新山口駅の車両基地は国鉄の香りが漂っていて良かったですねー。連結をバラされたキハ40系気動車が転車台の周りに放射線状に並べられていました。

SLやまぐち号用だと思われる客車も見られたし、電気式気動車の試験車両DEC700形もいました。写真を撮る余裕がなかったのが残念。次来るときは下車してゆっくり見たい。

新山口駅ホーム

遅れて岩国を出発したものの下関の到着は定刻通りでした。徳山と新山口で長めに停まるダイヤなので遅延の回復も簡単そう。

所要時間は長めの4時間。時間帯によっては岩国から3時間20分台で下関まで行く便もあります。

岩国~下関:

160.3km(営業キロ)

164.7km(運賃計算キロ)

岩国駅から下関駅へのルートマップ

岩国~櫛ヶ浜には運賃計算の特例が存在し、山陽本線経由でも岩徳線経由の短い距離で計算されます。(櫛ヶ浜は徳山の隣駅で山陽本線・岩徳線の分岐駅)

また、ややこしい話になりますが、岩徳線は地方交通線なので割増運賃が適用されます。したがって、岩国~櫛ヶ浜の営業キロは43.7kmですが、運賃計算時には換算キロの48.1kmとして計算されます。

距離が割増になっても山陽本線経由の65.4kmよりは短いです。山陽本線経由の場合は実際乗った距離より安い運賃になるので、ちょっとだけ得した気分になれますね。18きっぷなど乗り放題の場合は無関係ですが。

ちなみに過去の一時期は岩徳線のほうが山陽本線で、現在の山陽本線は柳井線と呼ばれていたようです。非電化ローカル線の岩徳線に無駄に長いホームがあるのもそれが原因。

下関~門司港(バスと船)

山陽本線の本州側最後の駅、下関で下車。

「ようこそ!下関へ」の看板

東口から出て、駅前にあるシーモールへ。お昼を食べます。

下関シーモールの入り口

1Fのフードコートで、がっつり市場の唐戸(からと)丼を注文。新鮮な甘エビや魚の刺し身が乗っていて900円。お得。(写真がなくてすみません)

食後、外に出たら天候が回復していたので、船で門司港に渡ることにしました。駅前から路線バスに乗って船着き場のある唐戸に移動します。

下関駅前を出るバス車内からの風景

唐戸バス停から少し歩くとカモンワーフに到着。フグの提灯がいっぱい。

唐戸カモンワーフのフグ提灯たち

近くの「唐戸ターミナル」で門司港レトロ行き関門連絡船のチケットが買えます。巌流島に行く船もここから出ているようですね。

唐戸ターミナルの建物

船の運賃は400円でした。唐戸までのバスは220円だったので、船ルートの運賃は合計620円。一方、JRの下関~門司港の運賃は280円です(2023年現在)

18きっぷ使用中なので電車に乗れば追加の出費はないけれど、船は乗ること自体が楽しくて観光になるからよし。電車は海底トンネルを通るので暗くて何も見えないですし。

(鉄道ファン的には、デッドセクションで電気が消えるのを見る楽しみはあるけど……)

そうそう、今回は時間の都合でスルーしていますが、下関には魅力的な観光地がたくさんあるので時間のある人は寄ってみてください。

あと、関門海峡の渡り方は色々あって、鉄道(新幹線、在来線)、自動車(高速道路、国道)、のほか、関門トンネル人道を歩いて渡ることもできます。

さて乗船。日中は20分に1本の間隔で出ているので乗りやすい。

関門連絡船に乗る桟橋の様子

出港しました。振り返ると左側に見えるのが乗る時使った桟橋、右側がカモンワーフです。

関門連絡船からカモンワーフの方を見た風景

船の出発後すぐ進行方向左手に関門橋が見えてきます。高速道路の橋です。

船から見た関門橋

2023年現在、関門海峡に架かる橋はこれだけ。国道と新幹線は橋の奥(東側)をそれぞれ別の海底トンネルで通過。在来線のトンネルは関門橋からだいぶ離れた南西の方にあります。

下関駅から門司港駅のバスと船ルート

なお、在来線の関門トンネルよりさらに西に、2本目の道路橋を架ける計画があるらしい。

対岸の門司港に近づき、建物が大きく見えるようになりました

関門連絡船から門司港の方向を見る

乗船時間は約5分。あっという間に到着。

九州に上陸しました。

門司港から関門橋を見る

船をつなぐ杭がサビサビでカッコいい。

船着き場の係船柱

下関側と違い、門司港側は船着き場と駅が近いです。船を降りて100m歩けばJRの門司港駅に着きます。天気のいい日は船ルートも楽しいですよ。

九州鉄道記念館

門司港駅の近くにある九州鉄道記念館に寄ります。駅から徒歩3分のアクセス。入館料は大人300円。JAFの会員証の提示で20%引きになりました。

屋外の車両展示場では、九州で活躍した9種類の車両が駅の留置線に沿って並べられています。

九州鉄道記念館のEF10 35号

↓キハ07 41。戦前製の気動車。

キハ07 41号車

先頭が半円形のデザインが特徴的。現代ではこういうデザインの車両は見ないので逆に新鮮。元はガソリンエンジンだったのが、戦後ディーゼルエンジンに換装されたそうです。

↓ボンネットがカッコいいクハ481-603。

九州鉄道記念館のクハ481 603号

元はグリーン車のクロ481-5として製造され東北で走っていた車両が、鹿児島に転属して普通車に改造されたとのこと。

↓クハネ581-8。昼間は座席車、夜は寝台車になる便利な特急用車両。

九州鉄道記念館のクハネ581 8号

この車両は一度普通列車用の715系に改造され使われていましたが、廃車後、特急時代の塗装に戻されたそうです。

車内には普通列車の仕様が残されており、ロングシートやつり革があるのが面白い。

クハネ581-8の車内

クハネ581-8の車内

座席を寝台にした状態も展示されています。

クハネ581-8のシートをベッドにしたところ

ちなみに581・583系の普通列車化改造の際、中間車に運転台を取り付けたものがあります。真っ平らの断面が食パンに似ていることから、食パン電車と呼ばれ鉄道ファンから親しまれていました。

↓参考:715系の仲間、北陸エリアの食パン電車419系。

419系食パン電車

2010年、地上駅時代の北陸本線富山駅で撮影

581・583系から普通列車に改造された車両のうち、交流専用が715系(九州用)、交直流両用が419系(北陸用)です。現在はすべて廃車。

 

車両展示場ではこれらのほか、機関車や客車、石炭車も見られます。

本館の中にも九州の鉄道に関する展示がありますが、規模は小さくこじんまりしています。JR本州三社の鉄道博物館(京都、名古屋、大宮)のようなものを期待してはいけません。

とはいえ、九州の鉄道の歴史が学べますし、短い滞在時間でも見て回れるのは魅力です。本州の方は急いで見ても2時間は必要ですからね。

ミュージアムショップで「もじこう」グッズを買って、駅に向かいます。

もじこうグッズのコースター

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