2018年年始の東南アジア旅行30, 31日目の記録です。
現在はタイのバンコクに滞在中。バンコクのフアランポーン駅から、タイ国鉄(SRT)の寝台列車に乗り込みマレーシアのパダンブサール(Padang Besar)駅へ向かいます。
前回:エーラーワンの祠へ行った後、路線バスでワットサケットを目指す【18年冬旅28, 29日目】
チェックアウトして昼食
予約している列車の出発時刻(15:10)まで時間があるので、チェックアウト時間の12時ギリギリまで宿で休みました。
チェックアウト後、ゲートウェイエカマイのペッパーランチで昼食。注文したスパイシーチキンは文字通りスパイスたっぷりで、タイ人受けしそうな味。唐辛子の粉がかかっています。

筆者にはちょっときつい辛さでした。口の周りがヒリヒリする……。日本のペッパーランチにはないんじゃないだろうかこのメニュー。
口直しにマンゴーマニアでTGIFと言うシェイクを飲みます。美味しいけど、どういう意味なのかな? 写真を見て美味しそうだったから注文したけど何の略かわかっていません。バナナの味はしました。
それにしても昼食と夕食は毎食レストランなので高くつくのが難点。日本よりは安いものの、大体200バーツ(このときのレートで約700円)前後します。
フードコートなら一食50バーツ(約180円)前後で済ませることも可能。贅沢しすぎるのもアレですし次からはフードコートですね。
ちなみに衛生面が気にならないならローカル屋台が安いです。
バンコクでは規制によって、3年前(2015年)の訪問時に比べ、屋台の数が明らかに減っていますが、残ってはいます。歩道に出さなければOKみたい。大通りの歩道からは消えたものの、ソイ(脇道)では見かけます。
あと、屋台フードはとても美味しそうなのですが、お腹が弱いので心配です。今回の旅でも数回お腹壊してるし。
でも串に刺さった焼き鶏やつくね串みたいなのが気になるなぁ。うまそう。あと春巻きみたいな揚げたやつ。
BTSと地下鉄で国鉄の駅へ
食事を終え、エカマイ駅からフアランポーン駅へ向かいます。赤バスで行こうと思っていたけど、なかなか来ないのでBTS(スカイトレイン)を利用。
いつも混雑しているので大荷物だと不便です。他のお客さんの邪魔になりますし。アソーク駅で地下鉄(MRT)に乗り換える予定でしたが、荷物が邪魔なのでタクシーを使うことに。
流しのタクシーにフアランポーン駅までと頼んだのですが「渋滞酷いからゴメン」と言われたり「行きたくないけど、どうしてもって言うなら200バーツでどう?」みたいなことを言われてしまいました。
まあ、確かにスクンビット通りは渋滞が酷いわなあ……。以前バスに乗ったときはサイアムからアソークまで一時間近く掛かったし。
諦めて地下鉄を利用。混んでいる列車を一本を見送ったら、比較的空いた列車が来ました。地下鉄の車両は連結部付近が広くなっていて荷物が置けるのが嬉しい。
ちなみに地下鉄は撮影禁止らしいので写真はありません。
フアランポーン駅
地下鉄のフアランポーン駅に到着。徒歩で国鉄駅へ移動します。
ちなみに、国鉄駅の正式名称はバンコクを意味するクルンテープ(กรุงเทพ)駅で、タイ語の時刻表や行き先案内にはそちらの名称しか書かれていませんでした(2018年時点)

国鉄駅は広くて天井が高いですね。


この駅から各地への列車が出発します。

コンビニみたいな売店で飲み物とお菓子を調達。駅内にはドーナツ屋などもありました。
ネットで切符を買ってあるので直接ホームへ入ります。この駅には改札がないので勝手に入れます。なおeチケットはプリントアウトしないと使えないので注意(2018年時点)


すべての線路が行き止まりになっているヨーロッパのターミナル駅のようなスタイル。頭端式ホームと言うらしい。

なお、訪問当時の2018年にはターミナル駅だったフアランポーン駅ですが、2023年1月に発着路線の約半数が、クルンテープ・アピワット中央駅(バーンスー中央駅)へ移転されたそうです。将来的にはすべての路線を移転し、駅舎を博物館にする計画もあるらしい。
筆者の乗るパダンブサール行きの列車は3番線から出発。スンガイコーロク行きと連結されており、途中で切り離して別方向へ行くようです。


この列車、車両を大量に連結していて編成が非常に長い。ホームの遥か先まで続いています。

駅員さんに聞くとパダン行きは前につないであるとのこと。ひたすらホームの先のほうまで歩いてきます。
スンガイコーロク行きを見る
スンガイコーロク行きの列車には色々なクラスがつないでありました。ボックス席からリクライニング席までバリエーション豊か。

タイの学生さんらしき団体は途中で降りるんだろうなぁ。部活かな? 隣の車両には、頭にスカーフ(ヒジャブ)を巻いた女性が沢山。
この人たちは終点まで乗ってマレーシアに帰るのかな?と思っていましたが、後で調べてみたところ、スンガイコーロク方面の鉄道は国内利用がメインらしい。
マレーシアに近いタイ深南部にはマレー系のイスラム教徒が多いため、そちらの方だった可能性が高そうです。
列車は途中のハートヤイ(ハジャイ)駅で編成を分割して、それぞれの方向へ向かいます。かつてはスンガイコーロクからもマレーシアへ線路がつながっていたものの、現在は分断されているようです。
なお、スンガイコーロク行きの列車が走る深南部では、長年に渡り、タイからの分離独立を目的とした武装勢力によるテロが発生しています。列車が襲われたこともあるらしい。
ヤラー県、ナラティワート県、パッタニー県とソンクラー県の一部は、日本の外務省の危険情報でレベル3「渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」が出ています。
スンガイコーロクから国境を越え、バスでマレー鉄道東海岸線の駅に行き、列車でシンガポール方面に南下するルートもありますが、マレーシアに入るまでが非常に危険なので当面は行かないほうが良さそうです。
さて、長いホームを歩いて歩いてようやくパダンブサール行きの車両に到着しました。


Padang Besarの表記について
初投稿時には「Padang Besar」を「パダンベサール」と表記していましたが、「パダンブサール」に変更しました(2026/04/19)
「Besar」をそのままローマ字読みすると「ベサール」ですが、マレー語には「e」を「エ [e]」ではなく「曖昧母音のウ [ə]」として発音する単語があるとのこと。
「Besar」もそれで、現地では「曖昧母音のウ [ə]」を使って「ブサール」のように発音しているようです。また、日本語のガイドブックやネット上でも「ブサール」表記が多いのでそちらに合わせることにしました。
ちなみに「Padang Besar」をタイ語で書くと「ปาดังเบซาร์」

読みは「パダンベサー」のような音になります。
「Besar」の「e」に相当する母音部分を見てみると「เ-」つまり「エ [ee]」の音の表記になっています。よって「ブサー」にはならず、「ベサー」です。
タイ語には、マレー語の曖昧母音に近い母音(เ-อ [əə])があるので、それを使えばよさそうですが、音ではなく文字表記に合わせて訳したからなのか、日本語の「エ」に近い(เ- [ee])が使われています。
あと「ปาดังเบซาร์」の末尾の文字の「ร์」は「r」の音ですが、発音しない記号(ガーラン)が上についているので読みません。タイ語の外来語表記では、このように読まない文字も原語のスペルをリスペクトして残すことがあります。
なお、タイ語では「r」や「l」などの音が末尾に来ると「n」に変化するため、発音しない記号を付けないと「パダンベサーン」のような元の響きとはかけ離れた発音になってしまいます。
しかし、すべての外来語にそういう処理をしているわけではないようです。
例えば「central」は、最後の「l(ล)」の音に発音しない記号が付いていない「เซ็นทรัล」表記のため、「l」が「n」に変化し「centran」となります。
さらに「tr」のような二重子音は舌が疲れるので、日常会話では「r」をしっかり発音せず「centan(センタン)」のように発音されることも多いようです。
セントラルグループ(Central Group)のショッピングモールが、現地のタイ人から「センタン」と呼ばれているのは有名ですね。
車両に乗り込む
この車両、昼間は座席車ですが夜は寝台車にチェンジするようです。ワクワク!

寝台になるまでは二人分の座席を一人で使えます。柔らかクッション付き。

夜にはフラットになり、下段の寝台になるようです。
昼間からフラットになっている席もありました。向かいの席に人がいないから乗客が勝手に転換したのかな?

こういう座席が寝台に変わるギミックは、日本の旧国鉄581系・583系にもありましたね。車両形式を書いても鉄道オタクにしかわからないと思うので、参考の写真を載せておきます ↓(※九州鉄道記念館にて撮影)



訪問時(2018年時点)に南本線を走っていたステンレス車体の冷房付き2等寝台車は、日本製か韓国製のどちらかで、屋根の形で見分けられるらしい。今回のは丸かったので多分韓国製でしょうね。日本製は屋根が台形になっているそうです。
洗面台を確認。トイレには和式と洋式がありました。

発車
バンコク15:10発、パダンブサールには翌日08:53着の予定。約18時間の列車旅が始まります。

パダンブサール行き寝台車に乗っているのは外国人ばかりでした。欧米人のほか、中国語を話す人もいます。中華系マレーシア人なのかも。
タイ語は聞こえてきません。タイの人はわざわざ列車を使ってマレーシアに行かないのかな?
単純に移動するだけならLCCが速いですし、列車を選ぶのは乗ることを目的にした人が多いのでしょうかね? もしくは他の車両にいるのか。
途中駅から地元のお弁当やさんなどが乗り込んできて、色々なものを販売してくれます。目玉焼きの乗ったご飯(ガパオライス?)が美味しそうでしたが、まだ夕食には早いので買いませんでした。
お菓子売りや温かい飲み物が入ったポットを持って乗り込んでくる人もいます。いろんなものが手に入って便利。カットフルーツも美味しそう。
なお、東南アジアの乗り物では毎度のことですが、エアコンが強力に効いていて寒い。皆さん半袖半ズボンで寒くないんでしょうか?
自分の代謝が低いのかなぁ… もっと筋肉つけなきゃダメか?
あと、カンボジアで長距離バスに乗った時にも思ったのですけど、大陸では車窓の景色があまり変わらないですね。ひたすら平らな所を走る感じ。どこまでも平野が広がっています。
山がないのでトンネルもないです。こういう地形だと線路を敷設するのが簡単そう。
タイやカンボジアと比べると、日本が山だらけなことがよく分かります。日本の車窓は変化に富んでいて楽しいけど、線路や道路を通すのが大変。トンネルや谷間の高いところを通る橋は金がかかるぞ~。
なお、タイも北の方に行けば山岳路線があるようです。そのうち列車でチェンマイにも行ってみたい。
寝台に転換
日が沈み車窓は暗闇に。いよいよ座席が寝台に転換します。収納されていた上段のベッドが展開。


ベッドメイキングは下段から行われます。

カーテンがセットされ転換完了。すっかり寝台車になりました。

一部の寝台の近くにはコンセントが付いており充電できます。

上段の寝台には転落防止のベルトが付いているので寝相が悪い人も安心。

上段の寝台には窓がないですが、そこまで窮屈な感じはしませんでした。意外と快適に寝られます。ただ、ベッドに幅がないので寝返りはうてません。
多少値段は高いですが、下段のほうが快適なのは間違いなさそう。上段は登り降りが面倒ですし。
こういう環境で熟睡できるか若干不安もありましたが、気づけば翌朝になっており、両替えをしてくれる人が乗り込んできました。
レートは悪そうだったものの、とりあえず200バーツ(約700円)だけマレーシアリンギットに両替え。これだけあればパダンブサールからバターワースの切符は買えるだろうという考えです。
あと、トイレや洗面の水がチョロチョロとしか出なくなっていました。タンクが空になったな……。
なお、タイ側のパダンブサール駅と、マレーシア側のパダンブサール駅があります。間違えてタイ側で降りないように注意。終点まで乗っていきましょう。
マレーシアに入国
定刻より約一時間遅れでマレーシア側のパダンブサール駅に到着。

ホームをトコトコ歩いて、係員が指を差しているほうへ行きました。

反対ホームをちょっと行くとタイの出国審査窓口がありました。あまり並んでないから楽チン。すんなり出国できました。
先日通ったカンボジア~タイ国境は大混雑でしたが、ここはすんなり通れて助かります。
次にマレーシア入国審査。ここも並んでいません。しかもマレーシアは入国カードが不要なので簡単です。両人差し指の指紋を取って、行き先と滞在日数を答えたらスタンプをくれます。
荷物のエックス線検査を受ければ入国手続きは完了。
この後は電車でバターワース駅まで行き、船でペナン島へ渡ります。
次回↓


