この記事は2023年春の旅行記part8です。
鹿児島観光は前日に終了。朝、天文館からシャトルバスで鹿児島空港へ移動します。空港の展望デッキや航空展示室を楽しんだ後、ピーチの飛行機に搭乗。窓から四国や大阪湾周辺の風景を楽しみました。
連絡バスで空港へ
天文館のネットカフェを出てアーケードを歩いています。
電車通り沿いの空港行きバスのりばに到着。
1,400円払ってバスに乗り鹿児島空港へ行きます。
ちなみに空港へはJR肥薩線の駅(中福良 or 嘉例川)から歩く方法もあるようですが、遅れるとマズいので今回は直行のバスを選びました。
今回のバスは天文館始発で、鹿児島中央駅を出るとノンストップで鹿児島空港まで行きます。始発で並んだので座れましたが、鹿児島中央駅を出るときには満席になっていました。予約はできず先着順だそうです。
バスの便数は多く10~15分おきに出ています。もし満席でも待っていれば後続便に乗ることはできそうです。とはいえ、飛行機の搭乗時間ギリギリの便を狙って乗れないと危険なので早めにバス停に行くのがよいでしょう。
ところで鹿児島空港は鹿児島市中心部から結構離れています。
高速道路経由で約40km。全国の空港の中でも比較的遠い部類ですね。バスが定刻通りに走った場合、天文館からだと55分、鹿児島中央駅からは40分の道のりです。
この日は工事で高速道路の車線が減っており流れが悪かったですが、大きく遅延することはなく、天文館を出て約1時間で空港に到着しました。
チェックイン
ロビーに入ってピーチの自動チェックイン機へ。今回は節約するため預け荷物なしで、座席指定もしていません。この場合、チェックイン時に座席が自動で割り振られるそうです。
搭乗券として大きめのレシートが発行されます。席は窓際のA席でした。やったぜ!
ちなみに今回の航空券は各種手数料込みで4,400円。こんなに安くて利益が出ているのか心配になるレベルです。空席にするくらいなら安くても乗せたほうがマシってことなのかな?
空港までの移動や搭乗手続きが必要とはいえ、九州から関西まで1時間10分、4,400円で行けるというのは破格ですね。LCCが登場したおかげで格安旅行がしやすくなりました。
鉄道で鹿児島から大阪へ行く場合、乗車券のみでも1万円を超えますし、節約のために18きっぷで行こうとしても1日では到達できません。
あと、LCCには空港利用料を抑えるため深夜・早朝に出る便がありますが、今回の便は10:10発です。朝早過ぎることもないですし、到着は昼前なので使いやすかったです。
話は変わりますが、出発案内を見てみると地方空港とは思えない便数の多さでした。
新幹線がつながっているとはいえ、鹿児島から大阪まで4時間近く掛かりますし、より遠方の名古屋、東京となると飛行機一択なのでしょうね。
あと、離島への便が多いのが鹿児島らしいです。
展望デッキ
搭乗開始までしばらく時間があるので展望デッキに上がることに。
展望デッキは一部緑化されていました。
離着陸する飛行機がよく見えます。前述のとおり便数が多いので滑走路に次々と現れますよ。
また、展望デッキではボーイング747-300のエンジンに付いていたノーズカウルに入れます。
余談:B747について
余談になりますが、かつて「ジャンボジェット」として親しまれたボーイング747シリーズは、2023年現在、日本国内の航空会社では貨物機のみの運用となっています。
エンジンが4基あるので燃費が悪いことや、機材を小型化して2つの都市を直接結ぶ傾向が強まったことから、多くの航空会社は747の代わりにボーイング787やエアバスA350を使うようになりました。
海外には747の旅客機を運用している会社も存在していますが多くはありません。そのため今では乗るのが難しい機種になっています。
ただ、貨物機で良ければ国内でも比較的簡単に見ることができます。成田など主要な国際空港のほか、石川県の小松空港でも見られます。
小松にはルクセンブルクを拠点とするカーゴルックス航空の貨物機が来ています(↓)
ヨーロッパからの貨物便が、関空などの大きな国際空港ではなく地方の空港である小松に飛んで来るのは不思議な感じですが、石川県出身の政治家森喜朗氏の力が働いた結果だと言われています。
なお、上の写真の機体は747-8F。-8型は747の最終モデルなので、かつて国内線で飛んでいたものとは結構違いがあります。エンジンも、展示されている-300型のものとは異なっています。
航空展示室 SORA STAGE
話を鹿児島空港に戻しましょう。展望デッキに隣接して「航空展示室 SORA STAGE(ソラステージ)」があり、飛行機に関する様々な展示が見られます。入場料は無料です。
747-300のファンブレード↓ エンジンの回転する部分。
747-400用のタイヤ↓
尾翼↓
訓練用のモックアップもあります↓
中に入ることも可能。
客室は本物さながらの再現度でした。説明なしでこの写真だけ見せたら実際の機体だと思われるでしょうね。
鹿児島空港に縁のある航空会社の説明と、各社の塗装が施された機体の模型が並ぶコーナー↓
これら展示のほか、有料のフライトシミュレーターもあります。搭乗までのちょっとした時間で楽しむにはピッタリの施設だと思いました。
あと、今回は行きませんでしたが足湯があるようです。場所は国内線ターミナルビル1階の外側、バスのりば付近です。
搭乗
いい時間になったので手荷物検査を受けて制限エリアへ。
さっき模型で見たピーチとソラシドエアの実機がいます。
時間になったので機内に乗り込みました。翼の上の窓際席でした。隣は空席だったしラッキー!
混みそうな便以外は無指定でよさそうです。席は完全ランダムではなく、残席数に余裕があれば間を空けてくれるみたい。他の席を見てもいい感じに分散されていました。
そういえば今回は、荷物の計量が一切なかったですね。チェックイン前に自分で測っただけ。搭乗口でも荷物の確認はありませんでした。見た目で重そうじゃなかったら係員はスルーする方針みたいです。
手荷物の重量・サイズ確認の厳しさは、空港によってまちまちなのかもしれません。那覇発のピーチ便に乗った時は、かなり厳しくチェックされた記憶があります。追加料金を払うか、廃棄するか決断を迫られていた人もいたような……。
さて、足下のスペースですが、LCCの短距離機材なので当然狭めですね。
まあ、膝が前の席に当たることはないですし、我慢出来ない狭さではありません。それに今回は1時間ちょっとのフライトなので全然余裕です。
離陸から着陸まで
飛行機が動き出しました。
これで九州ともお別れです。次はいつ来られるだろうか……。
滑走路へ移動中。色々な会社の飛行機が見えます。鹿児島空港はかなり賑わいのある空港でした。
空港の敷地に沿って茶畑がありました。霜防止のプロペラが茶畑の目印ですね。静岡で電車から見たことはあったけど、鹿児島で飛行機から見られるとは思っていなかった。
機体をガタガタ揺らしながら滑走路を全力疾走し離陸。旋回しています。
雲の中に侵入。
雲を抜けると青空になりました。下には雲海が広がり絶景です。これが飛行機に乗る醍醐味だなぁ……。
こんな高いところまで飛んでこれるのはすごい。人類の英知を感じます。眼下に一面雲が広がる光景はまさに天上の世界という感じで、現実感がありません。
しばらく飛ぶと雲の切れ目から陸地が見えました↓
空港と海、山の位置関係から、高知県中部~東部の上空だと思います↓(上の写真を拡大)
高知空港と建設中の高知東部道の位置↓
このあと高知から徳島にかけて広がる山地を横断。
淡路島東側の海上を飛行します↓
明石海峡大橋もうっすら見えました↓
高度を下げつつ大阪湾上で大きく右旋回して、関空に北側から着陸します。写真は神戸のメリケンパーク付近↓
さらに高度が下がりました。2025年大阪・関西万博の会場になる夢洲(ゆめしま)がよく見えます↓
視界に関空の連絡橋が現れました。いよいよ着陸です。
関空T2から鉄道駅へ移動
無事着陸しました。飛行機は第2ターミナルビル(T2)の駐機場へ、地上走行しています。
T2はLCC専用の簡素な構造。ボーディングブリッジはありません。タラップで地面に降り、歩いてターミナルビルに進みます。
引き返し不能ポイントまで来ました。この扉を通ると戻ることはできません。
T2には鉄道駅がありません。T1への無料連絡バスが出ているので乗りましょう。乗車時間は約10分です。
T1(エアロプラザ1F)でバスを降り、歩道橋を渡ればJRと南海の関西空港駅に到着です。
次回は、関空駅から京都河原町駅まで行ける割引乗車券「京都アクセスきっぷ」の特殊な使い方を試してみた話です。